MIPS

100万命令毎秒
million instructions per second
記号 MIPS
より派生)
時間あたり命令数
SI 106 s−1
定義100万回の命令実行

MIPS(ミプス)は、100万命令毎秒 (million instructions per second) の略で、コンピュータ性能指標の1つ。1秒間に何百万個の命令が実行できるかを表す。

一般にMIPS値は、ほとんど分岐のない命令列を実行させたピーク性能を示し、実際のアプリケーションの性能を表していないことが多い。

メモリ階層もMIPS値に大きく影響する。キャッシュに収まらないサイズのプログラムの場合、実行速度はCPU性能ではなくメモリバスの性能で決定する。そのため、MIPSは原則として1次キャッシュに収まるサイズのプログラムで測定される。

またMIPSは、同じ命令セットを持つCPU同士で性能を比べないと意味がない。同じことをするのに必要な命令の数が異なるからである。命令セットの種類が少なく、同じことをするのに多くの命令を使うRISCは、同じ技術レベルのCISCより高いMIPSを持つ。異なるアーキテクチャのプロセッサ性能を比較するにはSPECなどのベンチマークを使用する。

用語としては、

  • KIPS / kIPS (Kilo Instructions Per Second) 1000命令毎秒
  • BIPS (Billion Instructions Per Second) 10億命令毎秒
  • TIPS (Trillion Instructions Per Second) 1兆命令毎秒
  • QIPS (Quadrillion Instructions Per Second) 1000兆命令毎秒

などもある。古いコンピュータの性能はKIPSで表されることがある。2006年現在は1 TIPSを超えるCPUはまだ存在しないが、計画や予想、あるいは統計データ(全アメリカのコンピュータの性能の合計など)にTIPSやQIPSが使われることがある。


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